第三世界と考えるコミュニティトレードの未来

第三世界はアジアやアフリカ、南アメリカなどの発展途上国の総称で、豊富な資源と労働力を世界に提供しています。消費者の私たちは、自国で生産できないものを彼らから輸入し、毎日豊かな生活を送っています。一方、生産者は過酷な労働環境で、それに対する対価は、驚くほど低賃金であることも少なくありません。このような、劣悪な環境で、仕事をする人たちが多くいます。中には、小さな子供達が学校にも行かず、重労働を強いられている環境があります。これは、より多くの消費者の手元に渡り、利益をあげるよう価格の安さを生み出すことが目的。その為に、生産者に正当な対価が支払われていない為、生産者の生活水準を著しく下げてしまっているのです。更に、生産性をあげる為に、過度の農薬を使用し環境破壊にもつながっています。その状況を改善するべく始まった取り組みが、コミュニティ.フェアトレードです。

世界に広まるフェアトレード

フェアトレードとは、直訳すると公平な貿易という言葉。これは、先述の、開発途上国で作られたものを適正価格で長期的な取引をすることで、生産者の労働環境や生活水準を保証するというシステムです。フェアトレードの取り組みの始まりは、オランダで1980年代よりはじまりました。1997年には、国際フェアトレードラベル機構が設立され、現在は先進国をはじめとする、22の国で取り組んでいます。食品、化粧品、衣料品とさまざまな会社が、経済的に恵まれない生産者を長期的にサポートしていくことで、第三国と呼ばれる地域の生産者達の雇用、医療、教育を充実させています。これは、寄付や援助などとは違い、彼らの労働に対し正当な対価を支払い、対等なパートナーシップを結ぶことで、彼らの自立を支えています。結果、生産者のエンパワーメントがあります。生産技術があがり、高品質なものを安定的に供給されるようになることは、消費者や実際に取引を行う企業にとっても、メリットになっています。

コミュニティトレードとは

コミュニティトレードは、第三世界のみならず、国内でがんばる小規模生産者への取り組みも、援助していこうというもの。多くの会社が、社会貢献に従事していますが、アヴェダやボディショップ、ヴェレダなどといった、海外の化粧品ブランドは特に積極的です。経営活動自体が、社会貢献活動と一体化したような活動を行っています。ここ数年、ピープルツリーの商品や、オーガニックショップなどが日本でも流通し、フェアトレードという言葉を耳にしたことがある方がほとんどではないかと思います。この活動をより広げていく為にまずは、私たち自身が、フェアトレード製品に関心を持ち、出来ることから始めていくことが重要です。フェアトレード商品を選択して購入する、日本で作られたものを購入するなど、身近なことから始めていきましょう。

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