2015年度毎月第4木曜日に開催していた女性限定の情報交換カフェ「Working Women Cafe」。素敵な働き方をしている女性に公開インタビューをしたり、ランチの時間を活用して、気軽に情報交換しました。
第一回目は2015年6月25日に開催し、マイペースにトリプルワーク実践中の金田愛さんに公開インタビューを実施。子育てをしながらも、FP事務所のスタッフとして週に3回、片づけの専門家として週に2回働く、時間管理の秘訣をお伺いしました。
Q. 今までの経歴を教えてください。
もともと父の会社で9年間経理として働いていて、出産を機に退職しました。
働いていない期間にファイナンシャルプランナーの資格をとったのですが、最初は仕事にするつもりはなく、結婚をして家計を預かる身となったので、家を守るという意味で勉強していました。
資格がとれた時、まず家族のキャッシュフロー表をつくってみたんです。
そうしたら、息子が小学校1年生になる前に働きに出たほうがいいとわかったので、子育てが落ち着いたタイミングでハローワークのマザーズコーナーに相談に行きました。
ファイナンシャルプランナーの事務所の経理職を紹介してもらい、そこに就職してもうすぐ4年になります。
だんだんと仕事も慣れてきた頃に、整理収納アドバイザーという仕事が有る事を知って、その資格もとりました。
コワーキングスペースKnower(s)の創業セミナーに参加したことをきっかけに小さく起業して、今は月・水・金は企業で経理、火・木は整理整頓のお仕事をしています。
最近では、整理整頓のお仕事も企業からお声がけいただいてそこのスタッフとしてお宅にお伺いすることもあります。
Q. 複数のお仕事をやっていく中で、ご自身の中での位置づけや、取り組むスタンスの違いはあるのでしょうか?
自分の軸として「すっきりシンプルな生活をおくりたい」という気持ちがあり、経理の仕事もお片づけもそこにつながってます。
お片づけをやっていくと、自然と時間やお金の使い方にも意識がむいていくんですよね。
自分の生活全部を振り返って、すっきりさせたくなるというか。整理整頓と経理は全然違う業種ですが、どちらも好きでやっている感覚はあります。
働き方に関して言うと、自分で事業を始めてから企業で働くメリットも強く感じるようになりました。
時間給でお金をもらえるありがたさが身に沁みてわかったので、そういう意味でも良かったと思っています。
Q. 出産はひとつの転機だったと思いますが、リワークは大変でしたか?
退職してから就職するまで6年のブランクがあったし、子どもとのんびりしていたので慣れるまでは大変で毎日栄養ドリンクを飲んだりしていましたね(笑)。
でも、経理の経験も新しく取得した資格も活かせる職場でやりがいがあったし、週3回というペースで働き始められたのが良かったと思います。
それまでは家族以外と話していない日があったりしたんですが、職場に行ったら仕事の話もだし、お昼休みにそれ以外の話もできたりと刺激が有りますよね。
会社に慣れてきたら新しいことをやってみようか、という気持ちや余裕もでてきて片付けの仕事もできているし、色々やっているけれども、一度に全部ではなく少しずつマイペースに仕事を増やしていったところがポイントかと思います。
Q. 働く上で大切にしている事は?
「計画をたてること」ですね。複数の仕事をしながら子育てをしているので、時間割りをきっちりと作っています。
とくに自分で主宰しているお片づけの仕事は、自分の好きなようにできる反面、律してやっていかないといけないので前倒しでスケジュールを組んでいます。
あとは「やめること」。たとえば、テレビは見ないというような感じで、自分の中でルールや優先順位を決めています。
お片づけでいくとまず捨てるものを決める、お金の整理でいくとまず無駄遣いをやめるというように、いらないものがはっきりすると、本当にやりたいことや必要なものが見えてくると思います。
Q. これからやってみたいことは?
お片づけの仕事は始めて1年経っていないので、これから形にしていく段階だと感じています。Knower(s)で出会った仲間や、いろんな人から刺激をもらって成長していきたいです。
何か1つに打ち込むことも素敵ですが、数カ所で働いていると、いろんな考えの人と働くことができるし、リアルタイムで働き方を比較して改善していくこともできます。
これからも複数の仕事をやっていくほうが自分には合っていると思いますし、時間の管理をしながら働く子育て中のママさんにもオススメですね。
参加者の方から、「スケジューリングや整理整頓のコツは?」「仕事とプライベートの切り替えはどうしてる?」などの質問も出て、和やかな雰囲気の会となりました。
主催:一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)
協力;コワーキングスペースKnower(s)
※今回の記事の抜粋は7月24日発行『週刊まつもと』に掲載いたします。
※「Working Women Cafe」は平成26年度補正予算「地域中小企業・小規模事業者人材確保等支援事業」により実施いたします。