パネルディスカッションでは、塩尻・松本の女性経営者や女性支援の活動をされている団体主宰者にお話をお伺いしました。その際に論点になった、働く前の心構え・就職活動中に気をつける事・長く働き続けるコツについて3回にわたりレポート。今回は女性の再就職や起業支援をされているココノチカラ・百瀬みどりさんのコメントをお届けします。
プロフィール
ココノチカラ/百瀬みどり
女性代表2名が運営するココノチカラは、女性の再就職や、起業・複業を支援する市民団体です。“女性の心の成長が、未来を創る”を信条に、毎日を楽しむ女性を増やし、子どもが大人に憧れる未来創りに貢献します。
▼HPはコチラ:ココノチカラ
何のために、どのくらい働きたい? 就職活動をする前に、具体的な目標や数字を考えてみよう
私どもの活動の中で、就労の準備講座というものを行っているのですが、何を目的として働くのか?を明確にしていただく事が重要だと感じています。なんとなく仕事をした方がいいなと思っている方は多いと思いますが、実は目的は様々です。家計のため、ご自身のキャリアアップのため、社会とつながりを持っていたいためなどなど。
家計のために働く場合も、月に3万円あればいいのか、10万円は必要なのか、今すぐ必要なのか、お子さんが幼稚園に通うタイミングなのかでもだいぶ違います。
月10万だったら週に何回・何時間働けばいいだろうか。そのために自分はどこまでなら通勤してもいいと思えるだろうか。というように、徐々に掘り下げていっていただくと、自然と探す職種や時間、場所が絞られてきます。
その掘り下げ作業をすることで、ずいぶん無駄な労力が減り、忙しい中でも効率良くお仕事を探せます。
また、「この3つは絶対に譲れない!」というものを決めてから、就職活動を始めていただくと良いと思いますね。企業側としても、なんでもいいより、その職場で働きたい理由がわかりやすい方のほうが可否が出しやすいですし、ミスマッチも減るのではないかと思います。
日常生活の中で小さな目標設定! 時間を意識したトレーニングで職場復帰もスムーズに
「就職できたのですが、緊張感ある職場の雰囲気にのまれてしまって思うように動けなかった」というご相談を受けた事が有ります。この悩みに対する解決方法ですが、”時間設定をしたトレーニング”が有効だと思います。具体的には、日常の中で行う家事や掃除などを、「あと5分で洗濯物を全部干す!」といった感じで時間設定をしてやってみる方法です。
時間内にできなかったら、なぜできなかったのか、何が自分に足りなくて今回はダメだったのか、ということを考えてみてください。小さな目標設定を、少しずつでいいので日常の中に取り入れて、「よし!今日はこれができた!」という喜びを感じていただけたらと思います。
家庭と職場で一番大きく違うのは、締切りがある点です。働き始める前のトレーニングとして時間や締切りを意識して日常生活を送っていただくと、会社に入った時も対処がしやすくなってくるかと思います。

お母さんが生き生きと働いていらっしゃるお宅は、家族が元気で仲がいいように感じます。ただ、母親として「一緒に居てあげられなくて、家事が完璧にできなくてごめんね」といように、お子さんや旦那さんに後ろめたさを感じていらっしゃる方も多いようです。
でも、一生懸命家事や育児をやろうとしている、そのうえ仕事もやろうとしているというのはすごいことですし、自分を誉めてあげてください。子どもたちにとっても格好良く働くお母さんの姿をみせることはとても良い事ですし、ご家族も心から応援してくれると思いますよ。
関連記事
AsMama(アズママ)甲田恵子さんに聞く!働くママに必要な3つの力。「頼る・聞く・気遣う」で、家庭と仕事を両立
※本レポートは 2015年10月22日、塩尻市えんぱーくで開催された「Working Women Cafe おしごとフェスタ」での講演会とパネルディスカッションの内容から抜粋しています。
※「Working Women Cafe」は経済産業省平成26年度補正予算「地域中小企業・小規模事業者人材確保等支援事業」により実施いたします。
主催:一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)
協力:コワーキングスペースKnower(s)